頭の隙間のダイアログ

日記。筆記開示。オートマティズムの精神。自己対話。

ダイアローグ・イン・ザ・ボイド・イン・ザ・ブレイン

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よくする妄想がある
自分は老人で森の奥深くに住んでいる
一軒の頑丈な木製の家
生活範囲の内だけ林を切り開いて植物を育てそれを主食に暮らす
食べくずや糞便を肥やして肥料にする
小屋には寝具とテーブル、掃除用具台所用具、寒暖対策用具が揃っていて、それは悪事に協力することで譲り受けた
そうして得たもののうちに本とノートと筆記用具があって、楽しみはノートに向かうこと、本を読むこと、散策をすること、ある地点にじっと留まってぼんやり過ごすこと、動植物や自然現象を眺めること
老人は孤独で、幸福に満ち足りている
毎日、黄金にきらめく光の歓喜で全身を満たす
運動と観察と思索
他になにもない
すべてが循環している
老人はそのうち野生動物にいたずらに殺されて死ぬ
崖から落ちて死ぬ
病を患って死ぬ
悔いも悲しみも怨嗟もないところで、充足したまま消えてなくなる


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